NT(首の後ろのむくみ)って、どうやって測るの?

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疑問に感じているこうのすけ

ねぇねぇ、ぷぅ先生。

お腹の中の小さな赤ちゃんの『NT(首の後ろのむくみ)』ってどうやって測っているの?

お腹の中で動くこともあるんだよね。

「そうね。
こうのすけも首を後ろにグーッと反らすと、首の後ろが分厚くなるでしょ?でもあごを引くと薄くなるよね。
お腹の中の赤ちゃんも同じで、体勢によって首の後ろのむくみが数ミリ変わることがあるの」

驚いているこうのすけ

え!?

ミリ単位で見ているの?

ぼくには想像もつかないくらい、小さな世界で見ているんだね。すごいや……。

数ミリの世界なのに、むくみが分厚いとか薄いとか、どうやって診断しているの?

「そこが大切なポイントなの。
画面いっぱいに赤ちゃんの顔と胸の上部だけを映して、横顔で鼻の骨や顎の骨をきちんと映して、
それでむくみを測るのが推奨されているのよ。
世界的に、この測り方が標準とされているわ」
※NTをもっと詳しく知りたい方は「NTとは」をご覧ください。

笑顔のこうのすけ

ふむふむ。

お腹の中の小さな赤ちゃんを見ているお医者さんたち、みんなすごいんだね。

「そうね。でも、みんながみんな世界基準で計測できるわけじゃないのよ。
NTをより正確に測るのはとても難しいことで、その計測技術を習得している人が得られる認定資格(NT資格)があるくらいなの。
FMF(Fetal Medicine Foundation)という、NTの検査基準を設けている英国発祥のチャリティ組織の資格でね、NT資格を持っている人は日本ではまだ少ないわ。
細かいところで言えば、NT資格以外にも、鼻骨資格・三尖弁逆流資格・静脈管血流資格・子宮動脈ドプラ資格というのもあるわね。
クリフムでは私と中村看護師長、町田臨床検査ユニットリーダーの3人が、これら5つの資格を持っているのよ」

なんだか漢字がいっぱいで、難しそうな資格がいっぱいだなぁ……。

ぷぅ先生もクリフムのスタッフさんも資格を取れるくらい、真剣にお腹の中の赤ちゃんと向き合っているってことだよね。

「そうね。
クリフムに来る妊婦さんは、主治医が『ちょっと首の後ろが分厚い気がする』と思った時に紹介されるケースが多いの。
託された私たちがNT基準に沿ってしっかり測って、鼻骨や他の所見とあわせてダウン症などのリスクを評価しているわ。
お腹の中の赤ちゃんを見るのって、本当に奥が深いものなのよ」

話しているこうのすけ

うんうん、ぼくもそう思うよ!

今日も勉強になるお話をたくさん聞かせてくれてありがとう。

またお話を聞かせてね、ぷぅ先生。

首のむくみ(NT)専門外来について
詳しく知りたい方はこちら

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