お腹の中の赤ちゃんの内臓が逆になることがあるってホント?

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疑問に感じているこうのすけ

ねぇ、ぷぅ先生。

妊婦さんたちがお話ししているのを聞いたんだけど、内臓がひっくり返ることがあるってホント?

それって、心臓は腰の近くにあって、腸は胸のあたりにあるの??

「ひっくり返るって言っても、上下がひっくり返っていることはないわよ(笑)。
『内臓逆位』っていってね、左右がひっくり返っている人がいるの。
通常は心臓がちょっと左に向いていて、胃も左にあって、肝臓は大きい部分が右側にあるんだけど、
左右が完全にひっくり返っている人がいるのよね」

あ、左右がひっくり返るんだね…。上下なのかと思っちゃった…。

その『内蔵逆位』になってしまうと、赤ちゃんはどうなるの?

「完全にすべての内臓がひっくり返っているだけであれば、とくに問題なく健康に育つことが多いかな。
虫垂(盲腸)などの位置が逆なので、自分でそれを知っておくことが必要かもしれないわね」

調べているこうのすけ

そうなんだ!

それって、いつからわかるの?生まれた時にすぐわかるの?

「生まれた後、お医者さんが心臓の音を聴こうとして『あれ、どうしてこの子は右側で心臓の音が聴こえるのかな?』って気づいて、内臓逆位になっているとわかることはあるかな」

生まれる前にわかると、赤ちゃんを取り上げるお医者さんもビックリしなくて済むね!

生まれるまでわからないことなのかな?

「いいえ、妊娠初期からわかるわよ。
ただ、普通は胃があって心臓が寄っているほうが左だと認識してしまうから、一般的な妊婦健診でわかるのかと聞かれると難しいところね」

話しているこうのすけ

クリフムの胎児ドックなら、精密な超音波検査をしているよね。

細かく、隅々まで見られるから『内臓逆位だ』って診断できるの?

「クリフムでは、まずは赤ちゃんを3D/4Dのエコーで見て、どちらが右でどちらが左なのかを決めて、『心臓はどちらに向いているかな?胃の位置はどこかな?』という風に見るの。
最初の診療時に心臓や胃の位置を見ることを徹底しているから、妊娠初期でもわかるのよ」

そうなんだ!

さすが、ぷぅ先生。

「そもそもヒトの体って『左右非対称』なの。
脳は右左で対称になっているけれど、胸からお腹の内臓というのは非対称にできているわ。
胃は左だけど、肝臓は大きいほうが右側……という風に、それぞれの臓器がうまく働くよう、邪魔しないような配置になっているの」

へぇ~~~!!

ヒトの体って、本当に不思議だね。

「だから問題になるのは、完全内臓逆位の場合ではなく、本来は左右非対称になるべきところが対称になっちゃうようなケース(内蔵錯位)なの。
たとえば、胃は左に向いているけど心臓は右を向いていて、肝臓は左右対称になってしまう。
そういう場合は心臓病が見つかったり免疫系の病気を合併していたりすることもあるわ。
出生前診断をするうえでは、妊娠初期から心臓や胃の位置をきちんと把握しておくことが大切なのよ」

笑顔のこうのすけ

クリフムでは妊娠初期の胎児ドックからそういうことをやっているんだね!

すごいや。

とても勉強になったよ!

ありがとう、ぷぅ先生。

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