教えて、ぷぅ先生!お腹の中の赤ちゃんのお顔は一人ひとり違うの?

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疑問に感じているこうのすけ

ねぇ、ぷぅ先生。赤ちゃんって、みんな同じ顔に見えない?

あのふにゃっとした感じ、とっても可愛いんだけど、あんまり区別がつかないんだよね~。

「ふふ、確かにぱっと見だと似た雰囲気に感じるかもしれないわね。
でも実は、赤ちゃんのお顔にも一人ひとり『個性』があるの。
私がお腹の中の赤ちゃんを診る時は、顔全体を漠然と見るんじゃなくて、耳の高さ、顎の発達、目の位置や目の中のレンズ、鼻の形状や唇の形などの特徴を一つひとつしっかりと確認しているのよ」

驚いているこうのすけ

えっ!

ぷぅ先生はそんなふうに細かい部分まで見ているんだ!

超音波で、そんなところまでわかるものなの?

「わかるわよ。ただ『一目で分かる』というほど簡単なものではないわね。
昔から小児科や遺伝科の領域では、顔の特徴と遺伝子・染色体異常の関係が研究されてきたのよ。
たとえば、耳の位置と目のラインの関係や、顎の出方、目の下のふくらみ(涙袋)など、いくつもの要素を総合的に見ることで『特定の遺伝子疾患や染色体異常があるのかも…』と推測できる場合があるの。

気付いたこうのすけ

なるほど。

それってもしかして、かなりの経験が必要なんじゃないかな…?

「そうね。お顔の特徴も踏まえてあらゆる病気の可能性を疑えるようになるには、たくさんの知識と経験が必要よ。一朝一夕で身につくことではないわ。
超音波検査一つとっても、そうよ。
どんなに高性能な機器を使っていても、診断をする医師が学んできた知識と技術、経験がないと精度の高い『出生前診断』はできないの」

真面目に話しているこうのすけ

ぷぅ先生、海外の学者さんたちからも「Dr.ぷぅの超音波画像は、明瞭なだけでなく科学的な情報をしっかり押さえている」って言われているもんね。

それって「赤ちゃんを上手に撮れているね」ってことじゃなくて、「科学的に必要な情報がきちんと入っている」ってことなんだよね。

画像が鮮明なだけじゃなくて、お顔や体の構造を正しく捉えてこそ、異常や病気を見つける手がかりになるんだ…。

「そうね。
お顔の特徴だけじゃなくて、脳や心臓、手足の形や動きなどのいろいろな情報を合わせて「この子はどうかな?」と診ていくの。
顔の発達と脳の発達はリンクしている部分が多いから、形態的な異常が見られると、脳や他の臓器の病気を疑うきっかけになることもあるわ。
目の中のレンズが白く濁っている「白内障」なども、お腹の中にいる間に見つけられることがあるのよ」

へぇ、顔だけじゃなくて目の内部まで…!
超音波から得られる情報もいろいろあるんだね。

「お顔の特徴はあくまで、数ある手掛かりの一つ。
実際には家族の遺伝的な特徴だったということもあるし、最終的には染色体検査や遺伝子検査など、総合的な診断が必要になる場合も多いのよ」

笑顔のこうのすけ

なるほど。

だからこそ、ぷぅ先生たちが長年培ってきた知識や経験、丁寧な検査や観察が大事なんだね。

「そういうこと。出生前診断はとても奥が深いの。
『超音波検査』はどこのクリニックでもできるけれど、大切なのは、そこから得られる情報をどう読み取って、必要に応じた検査やサポートにつなげるかだと思うわ。
お顔を見るというのはそのごく一部でしかなく、全身の骨格や臓器の働き、ご家族の背景なども含めて細かくチェックしていくことが大切なんだから。
こうのすけ、興味がわいたら胎児ドックのページを見て復習してみてね」

話しているこうのすけ

うんうん。今日もとっても勉強になったよ!

ありがとう、ぷぅ先生。

ぼく、胎児ドックのページを見てくるね!

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