染色体マイクロアレイ検査ってなぁに?陽性外来を始めた理由を教えて!

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疑問に感じているこうのすけ

ねぇねぇ、ぷぅ先生。この間バックヤードで「新しくマイクロアレイ陽性外来を始める」ってお話ししていたよね。

ぼく、そもそも「染色体マイクロアレイ検査」っていうのがわからなくて…。教えてほしいな。

「染色体マイクロアレイ検査はね、染色体の微細な異常を調べることができる新しいタイプの検査なの。従来の染色体検査では見逃してしまうような細かい異常が、マイクロアレイ検査では分かるようになったのよ」

発見したこうのすけ

へぇ~!染色体の異常って、1本多いとか少ないとか、数の異常を見つけるものだと思っていたけど、それだけじゃないんだね。

「その通りよ。染色体の数が1本多い『トリソミー』や1本少ない『モノソミー』なら、昔からある検査でわかるの。
でも、染色体の中のごく一部が欠けていたり、重なっていたりするような細かい異常については、従来の検査では発見が難しいの」

笑顔で話すこうのすけ

それが分かるのが、染色体マイクロアレイ検査なんだね!
でも、その検査はいつ誰が受けるものなの?

「微細染色体異常が疑われる時に受ける検査よ。近年はとくに小児科で、お子さんの症状の原因を調べるために行われているわ。
例えば『発達がゆっくりしている』『特徴的な症状がある』といったお子さんが、従来の染色体検査を受けても異常が見つからなかった場合、染色体マイクロアレイ検査をすると微細な異常が発見されることがあるの」

疑問に感じているこうのすけ

なるほど…。もし結果が陽性で、何か異常が見つかったらどうするの?

「問題はそこなのよ。小児科の先生が全員、遺伝的な病気について詳しく説明できるとは限らないの。
親御さんも医師から『異常が見つかりました』と言われても、その意味や次の妊娠へのリスクについて十分に説明が受けられなくて、不安を抱えていることがあるわ」

それは困るよね…。次の妊娠が心配でも、相談できるところがないと…。

「だからクリフムでは、マイクロアレイ陽性外来を始めたの。この外来では、親御さんが検査結果について知りたいことを遺伝学的な知識に基づいてしっかりと説明するのはもちろん、次の妊娠のリスクや必要な検査についても相談できるのよ。
クリフムは妊婦さんに出生前診断を行っているけれど、マイクロアレイ陽性外来では現時点で妊娠中かどうかに限らず、検査結果についてお困りの方を対象としているわ」

なるほど!
それで、マイクロアレイ陽性外来では具体的にどんな相談ができるの?

「例えば、『この異常はどういう病気につながるのか』『次の子どもが同じ病気になる可能性があるのか』『親の遺伝情報を調べる必要があるか』といった相談ができるの。必要ならクリフムで親御さんの検査も行えるわ」

考えているこうのすけ

ふむふむ。染色体マイクロアレイ検査って、受けることが多くなっているのかな。

「海外では妊婦さんも『細かい異常まで知りたい』と思う人が多いから、妊娠中に染色体マイクロアレイ検査を行っているというところもあるの。
日本ではほとんどの施設で、羊水検査などはまだ従来の染色体検査を行っているわ。クリフムでは、2020年から微細染色体異常スクリーニングとして『D-karyo®(デジタル染色体)』を、絨毛検査・羊水検査を受ける全員の方に標準検査として提供しているのよ。
小児科では染色体マイクロアレイ検査が2021年10月から保険適用になっているから、受けるお子さんが増えているわ」

話しているこうのすけ

日本では小児科がメインなんだ。
保険適用になったのはいいことだけど、親御さんが結果を正しく理解できなかったら困るよね。

「その通りよ。特に、検査結果をどう解釈するか、次の妊娠にどう備えるかについて専門的なサポートが求められているわ。だから、クリフムのように相談できる場所があることが重要なんだと思う。クリフムでは、小児科医かつ遺伝学のエキスパートの先生がカウンセリングをしているから、納得のいく説明が得られると思うわ。
実際に、他の施設の小児科の先生から『上のお子さんが染色体の微細な異常を持っていて、次の妊娠について心配されている方がいる』といった相談を受けることもあるのよ。
親御さんの知りたいことにしっかりと答えられる外来にしていきたいの」

笑顔のこうのすけ

それは親御さんにとって、とても心強い存在だね。結果を受けて不安なことを相談して、安心できる人が増えるといいなぁ。
お話を聞かせてくれてありがとう、ぷぅ先生。

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