ぷぅ先生、染色体と遺伝子の違いを教えて!

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疑問に感じているこうのすけ

ねぇ、ぷぅ先生。染色体と遺伝子ってどう違うの?

どちらもよく聞く言葉なんだけど、イメージができなくて…。

「いい質問ね、こうのすけ。
染色体と遺伝子は、46冊の本とその中に書かれている文字に例えられるわ。
遺伝子は、本の中の1文字1文字にあたるのよ」

発見したこうのすけ

なるほど!

本が染色体で、その中の文字が遺伝子なんだね。

「その通り。
染色体は上巻と下巻のペアで1つの本だと考えてみて。
ママから上巻、パパから下巻が送られてきて、その2冊がそろって1つの物語になるの。
全部で23組、46冊の本がそろっていないといけないのだけれど、例えば同じ上巻がもう1冊増えてしまうといったことが起こると、ダウン症などの染色体異常になるのよ」

笑顔で話すこうのすけ

上下1冊ずつがペアじゃないとダメなんだね!

「そうなの。
上下巻で1つの物語が完結するはずなのに、同じ巻がもう1冊増えてしまったら、そのバランスが崩れてしまうの。それがトリソミーなど、染色体異常と呼ばれるものなのよ。
片方の本が半分無くなっているといった大きめの異常は『構造異常』と呼ばれるものになるし、1ページだけが抜けているといった小さな異常であっても『微細な染色体異常』といって、難しい病気になることがあるのよね」

疑問に感じているこうのすけ

ページの一部でも多かったり少なかったりすると、大変なことになるんだね。

じゃあ、文字にあたる「遺伝子」って、すごく重要な役割を担っているのかな??

「さすが、こうのすけ。鋭いわね。
ページがそろっていても、文字が抜けていたり、『こうのすけ』ではなく『こすけのう』とひっくり返っていたりすると、それだけでも重大な病気を引き起こすことがあるの。これが遺伝子の病気。たった1つの文字の間違いでも、大変な問題になってしまうことがあるのよ」

考えているこうのすけ

たった1つの文字のミスでも、そんなに大変なことになるんだね…。

「たとえ染色体が46冊そろっていても、遺伝子の異常があると体に影響が出てしまうことがあるの。本の冊数やページの異常(染色体異常)が重いと考えられがちだけど、1文字の違い(遺伝子1個の変異)でも重大な病気になることがあるのよ」

話しているこうのすけ

文字が連なってできる遺伝子も、その本自体である染色体も、それぞれが重要な情報なんだね。

「その通りよ。
誰の体にも遺伝子の変異は少なからず起こるけれど、それが病気を引き起こすかどうかが問題なの。
突然変異は誰にでも起こり得るもので、両親が健康だとしても、赤ちゃんに遺伝的な病気が現れる可能性はあるわ。
たとえ両親が健康でも、それぞれ別の遺伝子の変異を持っていて、それが両方赤ちゃんに伝わると、病気を引き起こすこともあるの。
だから遺伝子検査ではどの遺伝子に変異があるのかを調べ、その影響を確認することが大切なのよ」

笑顔のこうのすけ

遺伝子ってすごく奥が深いんだね…。もっと勉強してみたくなったよ!

お話を聞かせてくれてありがとう、ぷぅ先生!

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