【国際学会で招聘講演】FMF World Congressで胎児脳研究を発表
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2025年6月にプラハ(チェコ共和国)で開催された胎児医療分野の世界最高峰の学会「FMF World Congress」において、Dr.ぷぅが胎児脳の最先端研究について招聘講演を行いました。
FMF World Congressについて
FMF(The Fetal Medicine Foundation, 胎児医学財団)は、胎児医療分野で世界的に著名なKypros Nicolaides教授が1990年にイギリスで設立した組織です。
毎年開催される「FMF World Congress」は、世界中の胎児医療エキスパートが集結し、最新の研究成果と技術について講演・議論する場として位置づけられています。
2025年に開催された第22回プラハ大会では、5日間にわたって最前線で活躍する約170人の専門家による講演と約3,200名の参加者との活発な学術交流が展開されました(※)。
※参照元:The Fetal Medicine Foundation「22nd WCFM Abstracts」
https://www.fetalmedicine.org/abstracts/2025/
招聘公演のテーマ「革新的な胎児脳サブプレート研究の成果」
第22回プラハ大会でDr.ぷぅが発表した研究は、胎児の脳における「サブプレート」と呼ばれる脳層に着目したものです。
サブプレートは胎児期の一定の時期にしか観察されることがない特殊な脳層です。ヒトの大脳皮質形成初期においてニューロンの移動や神経回路の形成に重要な役割を果たし、神経発達の鍵を握る構造として注目されています。
このサブプレートに着目して胎児の脳を観察した実績を持っているのは、世界でもクリフム出生前診断クリニックだけです(2025年9月時点)。
胎児脳サブプレート研究の概要
- 対象:1,000人以上の胎児
- 方法:高精度3D経膣脳神経超音波による脳の詳細計測
- 結果:先天異常を持つ胎児群を複数のグループに分類し、サブプレートの発達パターンを比較分析した結果、グループ間で明確な発達の違いを確認。
本研究の進展により、胎児期における個別の神経発達予測が可能となりました。従来の画一的な診断から脱却した、胎児期からの個別化医療の実現が期待されます。
クリフムは国際的な研修施設でもある
世界有数の胎児脳研究者であるDr.ぷぅの元には、スイス・イギリス・中国・台湾・イスラエルなど世界各国の大学や病院から胎児医療の専門家たちが研修に訪れます。
Dr.ぷぅがクリニック診療のみならず次世代の専門家育成に心血を注いでいるのは、ひとえに胎児脳の先天的な病気に対してきちんとした診断とカウンセリングができるようになっていただきたいと考えているからです。
多くの脳病変は、生まれて障がいが出てから診断されることがほとんど。胎児の時点でしっかりと診断をすることの重要性を知ってもらいたいと考えています。
今後もDr.ぷぅは診療現場で一人ひとりの胎児と向き合いながらも、次世代の専門家育成と世界の胎児医療の発展に全力で取り組み続けます。